医療に情報の非対称性はどの程度あるのか

医療においてよく言及される情報の非対称性ですけど、私は医師ですけど、医師であっても、専門外の科に関しては素人と大差ないですね。半可通なだけ余計に悪いかもしれない。

小児科とか産婦人科とか耳鼻科とか歯科とか、自分が複数の病院受診すると、それぞれの医師で言うことが違うので、本当に困ります。ある程度は自分で論文も調べるし、ガイドラインも買ってみたりしましたけど、結局、臨床経験の乏しい知識はまさに机上の空論であり、それをふりかざして偉そうに言わないだけの謙虚さは持っていたい、と思います。
が、それも限界があります。実際、火の粉は自分の周りに降りかかっているわけですから。
結局、自分でも調べつつ、どこかの段階で、人柄であったり、雰囲気を元に決断をするしかありません。
それは、「信じる」という非常に非科学的な行為に近いものがあるように感じています。
というか、専門家の間でも方針が違うことが多い、ということは、医療の問題は、情報の非対称性ではなく、そもそもの科学的な不確実性にあるのではないか、と今ふと思いつきました。
誰に聞いても同じ意見なら、あまり情報の非対称性は問題ではないのではないか、と。つまり、情報を知ってても知らなくても結果は同じですからね。
とか、思いつきで。